しなやかなこころで、

臨床心理士Hecoのひとりごと

解離がある人への対応

お疲れさまです~

 

最近講義を頼まれることが増えてきてしんどいです(笑)

 

人前に出るのは苦手…

 

でも、回数を重ねるごとに慣れてきている自分もいます。

 

苦手だからと諦めないで積極的にやっていきたいところですね。

 

さて、タイトルについてです。

 

対応、と言っても治療云々ではないです。

 

それ以前の話というかなんというか…

 

ぼくがお話しさせていただいている患者さんに『よく記憶がなくなる』方がいます。

 

精神医学的に『解離している』と言われる状態ですが、原因はいまいち明らかになっておらず、人によって様々とも言われています。

 

大雑把に言ったら大きな心理的負担、ストレスがかかると起こると言われてはいます。

 

わかりやすい例で言うと、3.11を体験した人が、3.11当日の記憶や心的体験がすっぽり記憶から抜け落ちている状態などです。

 

あるいは世間的に二重人格、多重人格と言われる状態も医学的には『解離性同一性障害』といって解離症状のひとつですね。

 

話がそれました。

 

そのぼくがよくお話させていただく患者さんは、明確なストレスはないのですが解離症状のような状態が頻繁に起こっています。

 

ただ、その方は起きる時間や寝る時間がバラバラ、常にベッドの上で生活している、といった状態だったのでどこからが解離なのか、はたまた眠っていただけなのか、何時から何時までは何をしていたのか、といったことがわからなくなっていました。

 

なので、解離そのものに対してのアプローチは難しいので、ひとまず置いておき、生活リズムを整えることから始めることをすすめました。

 

生活リズムが整うことにより、どこからどこまでが記憶の欠落なのかがはっきりします。

 

精神衛生的にも朝起きて日の光を浴び、夜おおむね同じ時間になるという生活の方がよいとされています。

 

ちなみに日の光を浴びるとメラトニンという睡眠に関わるホルモンの分泌がストップし、目が覚めると言われています。

 

また、メラトニンは起きて14~15時間後に分泌がはじまるため、6時に起きたら22~23時、7時に起きたら23~0時に眠くなります。

 

なので、起床時間を決まった時間に合わせるということは、睡眠時間も習慣化できるという事です。

 

同じ時間に寝ることを意識するよりも、同じ時間に起きることを意識するのがいいかもしれませんね。

 

注意点としては、メラトニンは日の光だけでなく、『明るい光』に反応して分泌が止まってしまうため、スマホブルーライトなどにも反応してしまうことです。

 

寝る前のスマホはほどほどに、ってことですね(自戒を込めて)。

 

今回は解離性障害の方の例でしたが、生活リズムを整える、ということは基本的にどの人に対しても有効です。

 

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リズムが乱れていると感じる人は意識してみてもいいかもしれません。

 

終わり