しなやかなこころで、

臨床心理士Hecoのひとりごと

発達障害を考える①

こんにちは~

 

 

いつの間にか10記事超えていました。

 

 

びっくりしました(笑)

 

 

今日のテーマは『発達障害』です。

 

 

そろそろ、知らない人がいないくらい認知されてきている『障害』となってきているのではないでしょうか。

 

 

①とさせて頂いたのは、②③の予定があるわけではなく、今後も考えていきたいテーマだからです。

 

 

※発達『障害』という呼び方は好きではありませんが、記事の中では敢えて発達障害という言葉を使わせてください。中身は『発達障害発達障害と呼ばれる人』のことです。

 

 

 

 

 

 

 

発達障害者は増えているのか

 

 

発達障害と呼ばれる人は、データだけ見ると、年々増加しています。

 

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これは平成25年のデータですが、10年で約3.5倍に増えています。

 

 

ちなみに、いわゆる『おとなの発達障害』の統計データは見つかりませんでした。(誰か知ってたら教えてください)

 

 

発達障害は子どもの問題だ、と考えられてきたことがその原因かと思います。

 

 

実際、精神科医も『おとなの発達障害』には弱く、二次的な抑うつ感などに焦点を当てるのみで、発達障害と気付きもしない医者も多くいる印象です。

 

 

さて、話が少しそれましたが、本当に発達障害の人は増えているのでしょうか。

 

 

結論から言うと、実際にそういった傾向を持つ人が増えているということは否めません。

 

 

様々な要因が重なって特性が発現していることを考えると、現代の環境が特性を促進している可能性は否定しきれないからです。

 

 

日本という国、日本人という民族は発達障害を誘引しやすいと感じています。

 

 

これはまた別の記事で話したいと思います。

 

 

しかし、それ以上に、発達障害の人自身も、周りの人も発達障害に気付けるようになったことが大きいと思います。

 

 

一昔前は大多数の中に埋もれてしまっていた特性にスポットが当たり、「もしかしたら自分は…」「もしかしたらあの子は…」と気づけるようになった。

 

 

今まで見過ごされてきたそれらの特性に気付けるようになり、「なにか対処を…」と、自分も周りも悩んでいるのが現在だと思います。

 

 

発達障害という言葉はここ10数年で、特にここ数年で大きく浸透した印象です。

 

 

しかし、言葉が独り歩きしてしまい、中身の理解がいまひとつ追い付いていないという印象も受けています。

 

 

当事者、その家族、周りの人、全国民、ひとりひとりが正しい理解をしなければ、現状はなかなか変わらないと思います。

 

 

ぼくは、こうして記事にすることで理解を深めていきたいと考えています。

 

 

これはおかしい、もっとこう言った方がいいんじゃない?という意見、お待ちしています。

 

 

 

発達障害って

 

 

はじめに注意書きでも書いたように、ぼくはこの発達『障害』という言葉が好きではありません。

 

 

むしろ嫌いです。

 

 

多くの人ができることをできないから『障害者』、という考え方には違和感を覚えます。

 

 

得意なこと、苦手なことは誰にだってあります。

 

 

個人的には、発達障害と呼ばれる人の特性も、範囲や程度に違いこそあれ、『個性』の範疇だと思っています。

 

 

発達障害の人は『障害』扱いをされても、『個性』と呼ばれても気持ちよくないそうです。

 

 

もちろん、受け止め方は人それぞれですが。

 

 

『障害者』と呼ばれたくないのは理解できます。

 

 

ぼくも『障害』と呼びたくありませんし。

 

 

では、なぜ『個性』もそんなに嬉しくないのか。

 

 

それは個人や一部の理解者が『個性』と言っても、周りの人や日本社会がそう見てくれない、という現状があるからだと思います。

 

 

要するに、実際に、現実に、困っていることが多いから、だと思います。

 

 

こんなに困ることが多いのに『個性』なんて言葉で片付けられてたまるか、ということです。

 

 

困っている内容は人それぞれですが、たいていの場合、『ふつうの人が当たり前のようにできていることが、できないこと』で困ることが多いと聞きます。

 

 

では、どうすればいいのか。

 

 

「できないことをできるようになれ」と言うのは酷です。

 

 

人間誰でも苦手なことがあります。

 

 

例えば、ぼくはあまり器用な方ではなく、折り紙で鶴が折れません。

 

 

練習すればできなくもないでしょうが、そこには折り紙を簡単にできる人が使うエネルギーの数倍のエネルギーを注がなければいけません。

 

 

当然疲れますよね。

 

 

そして、折り紙に対して自信がなくなっていき、終いには折り紙そのものに対してモチベーションがなくなったり、避けるようになります。

 

 

少し例がしょぼいかもしれませんが、簡単に言うとこのようなことが生活や社会適応に関わる面で多く、深く起こっているのが発達障害と呼ばれる人の特徴です。

 

 

彼ら、彼女らはできないわけではなく、大多数の人よりもそれをするためのエネルギーを多く使うのです。

 

 

ここ、とっても大事だと思います。

 

 

発達障害の特性

 

 

また、発達障害と一口に言っても、その特性は様々です。

 

 

苦手なことの例は、片付けが苦手、音に敏感、人付き合いが苦手、金銭管理がへた、先の見通しが立てられない、etc。

 

 

逆に、ひとつのことを集中してやり続ける、真面目でルールをしっかり守る、自分の興味分野のことでは突出できる、など、うまく活かせれば強みとなる特性もたくさんあります。

 

 

感覚の過敏さをうまく使い、ソムリエや料理評論家になった人もあると聞きます。

 

 

モーツァルトアインシュタインなど、なにかひとつのことにこだわりを持ち、突き詰めた人たちもいます。

 

 

ただ、最近誤解されているな、とよく感じるのは、「じゃあ発達障害の人って天才なんだ」という発言です。

 

 

天才と呼ばれるような人はもちろんいますが、限られた一握りでしょう。

 

 

モーツァルトアインシュタイン発達障害の特性だけで偉人と呼ばれるに至ったわけではありません。

 

 

細かいことはぼくにはわかりませんが、音感や知能など発達特性では説明がつかない才能があったんでしょう。

 

 

健常者と呼ばれる人だって、天才もいれば苦手なことが多い人もいる、勉強ができる人もできない人もいる。

 

 

みんなそれぞれ違います。

 

 

発達障害と呼ばれる人も、みんなそれぞれ違います。

 

 

もっと大きいくくりで言えば、同じ人間ですが、それぞれ違いますよね。

 

 

大切なのは、個々人の違いを全員が認め合い、苦手なところを補い合うことじゃないかな、と思います。

 

 

みんなちがってみんないい / 金子みすゞ

 

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いい詩ですよね。ほんとに。これに加えてもう1フレーズ紹介します。

 

 

good fiends / BUMP OF CHICKEN

 

きっとさ仲良くできると思うんだ

どれほど違っても これほど似ているから

 

 

 

 

 

 

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