対人援助職に必要な考え方【ゆらぎ】
こんにちは~
お久しぶりです。
だんだん更新が遅くなっていますね(笑)
のんびりやります(笑)
今日は『ゆらぎ』という概念?考え方?をご紹介したいと思います。
これは教科書に載っているようなものではないですが、感覚的にはみなさん知っていることではないかと思います。
臨床場面でも、教育場面でも、デスクワークでも、人間関係でも必要な概念だと私は思っています!
この言葉を教えてくれたのは、大学の時にお世話になっていた大阪教育大学の新崎国広准教授です。
福祉が専門の先生で、『福祉は、“ふ”だんの“く”らしの“し”あわせ』という名言を残しています。
余談ですが、私は大学の頃は人間科学科の発達人間福祉学コースでした。
心理学は専門じゃなかったので 、大学院受験は大変でした(笑)
さて、その新崎国広准教授ですが、とてもアツい人でした。
講義中、実際に車椅子に乗せたり、目隠しをして校内を移動させたり、実際に重度の障害者さんを講義に連れてきて学生とディスカッションさせたり、動きのある授業が多かったように思います。
どんな先生かは下記のリンクから30分のミニ講義が受けられるので見てみてください。
子ども達の未来を育む教育協働人材になろう| 大阪教育大学 新崎 国広 教授 | 夢ナビTALK
『子どもたちの未来を育む教育協働人材になろう』というテーマです。
これからは教員だけが子どもを教育する、という考え方ではなく、地域住民や福祉職、心理職が協働していく必要がある、ということですね。
もっと言えば、『教育』って学校での話でしょ?って思いがちだけど、もっと広義の『教育』もあると思います。
近いところで、給食センター、図書館、文房具屋、少し離れてゲーム会社、出版社、アパレル、インターネット事業者、果ては建築会社や車メーカーも、子どものことを考えたモノづくりをしているという意味では教育に関係があると思います。
そういう広い意味では、今後の教育を考えることは社会を考えることと言って過言じゃないと思います。
話がまったく本題に触れていなかったので戻ります(笑)
『ゆらぎ』ですが、要は『迷う』ということです。
戸惑いや迷いのようなはっきりとしない、答えが出せない感覚や心の動きのことです。
例えば、ぼく(臨床心理士)の場合、ある患者さんとのカウンセリングにおいて『この人はこう見立てられるから、このアプローチがいい』と考えて、そのアプローチを実践します。
しかし、ここで『いや、でも待てよ、ほんとにこれでいいのだろうか、もっといいアプローチはないか?』と自問自答します。
この『もっといい方法はないか』と迷い、悩むことを『ゆらぎ』と定義します。
これはその場で起こることもあれば、後から起こることあります。
起こらないことはまったくと言っていいほどありません。
「迷ってたらあかんやん」「経験が少ないからじゃない?」このような意見が出るであろうことは想像できます。
もちろん、ぼくの経験不足は否めませんし、援助者側が迷ってたら被援助者は不安になるということもわかります。
また、こんなことを言っていますが、専門家としてそれなりの自信を持ってアプローチを選択しているつもりでもあります。
しかし、それでもなお、『もっといい方法は』と求める気持ちこそが『ゆらぎ』に繋がっていると思います。
現状のアプローチや方法論に満足していたら、それ以上の進化は望めません。
「もっと理解が深まる、わかりやすい教え方はないだろうか…」と自問する教員や、「もっと効率のよい事務処理の仕方は…」など、現状が最善と思わず先を求める気持ち、それこそが『ゆらぎ』なのです!!
だから私は、仕事のことで悩んだり、人間関係で悩む人に対して『それをもっと良くしようとする気持ちがあるから悩んだり迷ったりしてるんだよね。どんどん迷ったらいいと思う』と、敢えて迷うことを推奨したりもします(笑)
もちろんケースバイケースですが。
どうしたらいいか一緒に迷うことも私の仕事だと思ってますし、その迷いから抜け出し、より高次元の『ゆらぎ』を求めるお手伝いもしたいです。
みなさん、どんどんゆらいじゃいましょ〜(~'ω' )~