『怒り』をコントロールするための簡単な3つの方法
あけましておめでとうございます。
読者のみなさん、昨年はこんな拙いブログをご覧いただきまして、感謝です。
今後も、マイペースにのんびりと書き進めていきますので、お手すきの際には覗きに来てくれたら嬉しく思います。
さて、今日は『怒り』という感情についてお話ししたいと思います。
誰もが日常的に抱えているこの感情ですが、どういう時に生起するんですかね?
今日はその辺を改めて考えていきたいと思います。
『怒り』の定義
大体どの辞書でも
おこること。いかること。腹を立てること。
のように書かれています。
これは、もうそのままですね。はい。別に悪くはないです。
ただ、これだとそのまま過ぎて面白味はないので、もう少し肉付けします。
まず、『怒り』は感情のひとつです。
そして、感情とは心理学的には『特定の対象に対する気持ちの動き』のことなので、『怒り』もなにか対象があると言えます。
物に対して、親に対して、教師に対して、自分に対して、などですね。
怒りの対象がなにもなくて腹が立つ人はいません。
何もないように見えても、何かには腹を立てているはずです。
つまり、『怒り』とは、ひとりで勝手に起こるものではないということが言えます。
では、どのように『怒り』が生起するのでしょうか。
『怒り』の生起
心理学的には、『怒り』は
欲求充足が阻止された時に、その阻害要因に対して生じるもの。
と定義されます。
少し言葉が難しいのでわかりにくいですが、要するに『あれをしたい』『こうしてほしい』などの欲求が、誰かや何かに邪魔されたときに、その邪魔をしてきた人や物に対して『怒り』の感情が生まれる、ということですね。
蛇足かも知れませんが、個人的には、『期待』をしているからそれが叶わなかったときに『怒り』が生まれる、という感覚の方が分かりやすいです。
例を考えてみます。
①親から「勉強をしなさい!」と言われた中学生Aが「うるせぇんだよ!」と怒る。
→Aは、『言われなくてもわかっていることを言わないでほしい』という欲求、あるいは『言わないでいてくれるだろう』という期待を持っていて、それが叶わなかったので怒った、と解釈できます。
②電車で大声で電話をする若者に対してイライラする会社員B
→『常識的には電車では電話はしない、静かにするだろう』という期待を裏切られたことに対するイライラ
③男性との食事で割り勘だったことに憤慨する女性C
→『男性は女性に奢ってしかるべき』という期待が裏切られたことに対する怒り
要するに、意識的にせよ無意識的にせよ「邪魔が入らなければ充足されるはず」「充足されるべき」と考えている、感じている「欲求(期待)」が、その通りにならなかった時に、人は『怒る』ということです。
学校はこういうところ。
夫ならこうするべき。
嫁はかくあるべし。
電車ではこれが普通。
常識的に考えて遅刻なんて。
そうしてくれると思ってたのに。
上記のような考え方が根っこにある人ほど、それらが叶わない時に『怒り』ます。
つまり、『怒りやすい人』は『他人(周囲)にあれこれと期待してしまっている』ということなんですね。
逆に『怒りにくい人』は『他人(周囲)に期待せず、自分でどうにかしようと思っている人』と言えるかもしれません。
良くも悪くもクール(冷めてる)というんですかね。
怒らなくなったらそれはそれで人間ぽくないと言われるかもしれませんので、ほどほどを目指しましょう(笑)
『怒り』のコントロール
ある意味、自動的に生まれるといってもよい感情をコントロールできるのしょうか。
アンガーマネジメントという言葉もすっかり定着した?昨今ですので、それ系の本やブログはたくさんあります。
なので、ここで言及することではないかもしれませんが、本を読んだり他のブログにわざわざ行くのめんどくさい、という方のために簡単ではありますが載せておきます。
①怒りの対象と原因を明らかにする。
怒りには対象があることは既に述べました。
しかし、自動的に生まれる『怒り』について考えることは多くないと思います。
「自分は今何に怒っているんだろう」とか「なんでこんなに腹を立てているんだろう」などです。
いつも言っているメタ認知ってやつですね。
メタ認知についてはこちら↓。
そうすると、「あ、自分は嫁がご飯を作るべきと思ってたんだ」「電車で化粧はしてはいけないと決めつけていた」「子どもは親の言うことを聞くべきだと思っていた」など、根っこにある自分の考え方に気付けます。
気付いた後は、修正できそうなら修正したらいいし、どうしても自分にとって譲れない部分なら相手の人と話をして妥協点を見つけてもいいかもしれません。
まずは、自分の考え方の癖に気付くところからがスタートだと思います。
怒る時は大体同じような理由で怒っているものなので、根っこの考え方や価値観について考えてみてください。
②諦める
どうにもならないことってありますよね。
出かけようとした日の天気が最悪で、そのことに対してずっと腹を立てても天気は変わらない。
だから諦める(切り替える)。
雨の日しか行かないようなところに行けた、とポジティブに考える。
それは無理でも、「天気はしゃあないよなー」と諦める。
相手の価値観が明らかに違う場合、「この人はこういう人だもんな」と諦める、というのは無意識的に誰だってしていると思います。
自分と違う価値観の人にいちいち腹を立て続けるエネルギーの方がもったいないから、自然とそうしているんですね。
無意識的にしていたことを、意識的にするだけで怒りが少し収まるということもあるので、よかったら意識してみてください。
③6秒間耐える。
これは、ぼく自身はあまりやったことがありませんが、アンガーマネジメント界隈では常識みたいです。
怒りの持続力はかなり短く、6秒間だと言われているらしく、その6秒を凌いだらそこまで大きな怒り行動はしないとのことです。
深呼吸をする、気にしない気にしないと呪文のように唱える、100から数字を引いていく、などいろんな方法があるみたいですね~。
心理学でも使われる筋弛緩法もいいかもしれないですね!
筋弛緩法は3つのステップで簡単にできます。
- 身体の特定の部位に、ぎゅーーーっと力を入れる。
(全力ではなく、70%の力で行ってください。) - そのまま5~6秒キープする。
- スーッと脱力し、10秒ほど力の抜ける感覚を味わう。
脱力感を存分に味わうところまでが筋弛緩法です!
色んなところで使えるので、覚えておいてもいいかもしれません(^O^)
まとめ
怒らない人はいません。
そして『怒り』は自分の奥底から自動的に湧いてきます。
他者や環境、社会、あるいは自分自身に対する期待が思い通りにいかなかった時に生起します。
その期待がどういうものなのか、自分の中のどういう部分からくるのかの起源を探ることは、『怒り』感情をコントロールできるようになるだけでなく、自分がどういう価値観を持っているのか考えることにも繫がります。
今度怒った時にじっくり考えてみてください\(^o^)/