しなやかなこころで、

臨床心理士Hecoのひとりごと

簡単にできる不安対策【書いて整理する】

みなさん、お疲れさまです!

 

まだまだ寒い日が続いています。インフルエンザも去年の10倍?流行っているとかなんとか…みなさん、体調管理には気を付けましょう。

 

さて、今日は『不安感情』への対処手段のひとつをご紹介します。

 

みなさんも、あれやこれやと考えてしまい、結局何をすればいいのかわからなくなってしまったり、30年後、40年後のような、先々の不安まで考えてしまってどうしようもなくなったことはありませんか?

 

そういう時に、少しは役に立つ方法かもしれませんので、是非読んでみてください(*^^)

 

 

不安という感情の前提

まず、誰しもが知っている不安という感情の、前提についてお話します。

 

 ①不安は0になることはない。自動的に湧いて出てくる。

 ②不安は人によって異なる。同じような状況であっても、不安の大きさや深さは人それぞれ。

 ③不安に対する『正解』はない。あったとしても、それは時と場合、人によって変わるもの。逆に、いくつも『正解』があるとも言える。

 ④不安を『なくすこと』を考えるのではなく、『減らす』、あるいは『付き合っていく』方法を考える。

 

言われてみたら当たり前のことかもしれませんね。

 

でも、不安が大きくなって胸がもやもやしていたり、思考が混乱していたりすると、これらを忘れてしまうこともあると思います。

 

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不安を書き出していく

 

頭の中だけで、不安に思っていることをぐるぐる考えていても、一層混乱して不安が増すばかりの人もいます。

 

そんな時はノートやスマホのメモ欄に片っ端から書き出すのも有効な手段です。

 

具体的な方法を書いていきます。

 

 

 

考え事を書き出す前に

一度深呼吸して、自分の状態を見つめなおしましょう。

 

胸の中を色々な不安が渦巻いていて、頭の中がネガティブな考え事でいっぱいになっていて、「頭の中だけでは整理ができない」と感じたら、その内容を書いていきましょう。

 

 

考え事をノートに書き出して整理する

頭の中でぐるぐる回っている状態、混乱している状態だと、他人はもちろん、自分自身も何を不安に感じているか、何をしたらいいのかわかりません

 

まずは、思いつくままに書いていき、感情の整理をしていきましょう。

 

その際、ひとりで考えると不安で落ち着かなくなることもあるかもしれません。可能なら、誰かと一緒に言語化しながら書き出していきましょう。

 

※調子が悪い時は無理に書き出す必要はありません。「あ、今書いた方がいいな」と自分が感じた時だけでも構いません。

 

 

不安項目をカテゴリー分けする

カテゴリーは大きく以下の3つに分けられます。

 

  1. 誰が何をしても解決不能なこと、今考えても答えが出ないこと
  2. 努力すれば解決可能と思われること
  3. 考えても仕方のないこと

 

※どの悩み・不安が、どうカテゴリー分けされるのかが分からない時は、誰かと相談しながらカテゴリー分けをしてもよいかもしれません。

 

1.3自分の力でどうにかできるものではない不安

まずは、この種の不安を感じてしまっている自分を見つめる(メタ認知:過去記事↓)

 

www.cpheco.xyz 

見つめることに慣れてきたら「また考えてしまってるぞ、考えても仕方がないことじゃん」と諦める方向に持って行ける可能性が高くなります。

 

※『諦める、逃げる』は言葉の響きはよくないかもしれませんが、決して悪いことではありません。むしろ、ストレス対処として有効な方策です。

 

そして、『自分の不安』を意識して感じられるようになったら、そのことを褒めましょう。(例えば、「何もわからない、混乱している状態よりは、不安の対象がはっきりわかってていいじゃん!」というように。)

 

2努力すれば解決可能と思われる不安

まずは、どのような方向に努力すればいいのかを考えましょう。(例えば、自分の考え方を変える、これまでと違う方法で関わる、『何もしない』をする、全然離さなかった人に話しかける、など。人間関係の不安の場合、相手の性格や考え方を変えるよりも、自分の考え方を変える方が早い場合もあります。)

 

思い浮かぶのであれば解決策①、解決策②のように、その不安に対する解決方法も書き記して欲しいです。

 

また、解決策が浮かぶという事は、『こうすればいい方向に向かうかも』というポジティブな考え方ができたということです。そのことを褒めてあげましょう。

 

※いくら『努力次第で解決可能』に見えても、いきなり『解決!』の状態には絶対になりません。少しずつ少しずつ、解決に近づいていく必要があります。また、最初に考えた解決の目標・到達点が、やはり不可能だと感じたら、途中で方向転換することも解決策のひとつかもしれません。不安の前提のところで述べたように、不安の解決に絶対の正解はないですから。

  

まとめ

不安で頭の中や胸の中がいっぱいになってしまった時の対処法として、『とにかく書き出してみること』をご紹介しました。

 

色々書きましたが、一度に色々なこと、すべてを頑張ろうとしなくても大丈夫です。

 

不安に対する前提を読んでもらって「あ、解決策ってひとつじゃないんだなぁ」と考える機会を得るだけでも十分です。

 

これらは、何が何でも『やらなければいけないこと』というものではありません。 

 

このやり方が合わない人も当然いると思います。

 

「自分に合うな」と感じたら、少しずつ、自分のペースでやってみてください(^O^)